2024.02.26社長ブログ

願い

のところ気温の乱高下が顕著となっています。春一番が吹いたかと思えば翌日は寒くなり、また春本番かと思えばまだ2月なのに寒の戻りという、気温の振れ幅が大きく、天気予報の最後には「体調管理には気を付けて下さい」が必ずと言っていいほどに付いてきます。

昨日は小さな祠にして四谷のパワースポット「田安・鎮護稲荷神社」の二月二ノ午(うま)祭が、生憎の冷たい雨の中、恒例通り挙行されました。神主さんの奏上する古体の荘重な祝詞(のりと)も、心なしか湿りがちに聞こえてきます。

それでも、傘をさしかけながら名前を読み上げられ、玉串をささげたあとは、なんとなく清清しい気持ちになるから不思議です。
いつもならこの後、近くの広場で餅つきをしたお餅、おでんやけんちん汁が振舞われ、近所には少子化と言いながらも、こんなに子供達がいたのかと思うほどに集まり賑わいます。
そして、最後に彼らと一緒に絵馬に願い事を書いて、奉納して神事は終わるのです。しかし冷たい雨のためそれらは中止となり、楽しみにしていた子供達はがっかりしたに違いありません。

小生、絵馬を書くなら今年の願いは真剣な気持ちで、ウクライナやガザの惨状のニュースを見るたびに思う、「世界平和」と決めていました。そんな世界中が政治も経済も混沌とするなか、日経平均株価は22日に34年振りに史上最高値39,000円台をつけました。

その時の証券会社内の情況をニュースは伝えています。薬玉が割られ、拍手で幹部連中は騒ぎたてているのですが、どこか社員は冷めているように見えました。一部に過熱感はあるものの、全体にそれが行き渡っていないようにも感じられました。
幹部のインタビューの中では、デフレから脱却して、インフレに振れ、良い循環となり、今年の年末には4万3千円まで行くのではないかと、勇ましいことを言う証券マンもいました。
同時にテレビは街の声も聞いています。聞かれた人はそれぞれに不安感、警戒心、実質賃金がマイナス2.5%と言っているのに信じられないといった声が聞かれます。
中にはまたマネーゲームが始まったのを、喜んでもダメなのではないかと、冷静な方もいらっしゃいました。

神社からの帰り道、コンビニに立ち寄れば、ひなあられが売られています。もう閏2月も終わるのですね。外へ出れば、冷たい粉糠雨に打たれて、待ちゆく人は心が滅入りそうに傘を傾け歩いて行きます。
しかし中には、声高に元気に会話しながら通り過ぎる親子に出会ったりすると、なんかホッとして、いやされます。

本日も小生のブログにアクセス頂きましてありがとうございます。

1989年に株価3万8915円の絶頂期を迎えたバブルも、その後泡としてあっけなく消え、不動産も、当社創業の1986年の少し前から、1990年までの5年で約3倍に膨らみました。
やはり株価の後を追ってまもなく泡となり吹き飛んだのですが、傷は金融機関にも及び、金融機関の再編成に繋がっていきました。

あの当時から株価は韓国で3倍、ドイツ10倍、米国は14倍となっています。そう考えるとようやく日本はかなり遅れて、元に戻ったようにも見えます。
でも現実、本当によくなったのでしょうか、ここは良く考えないといけませんね。

今回の株高の要因の一つに、米国半導体エヌビディア(時価総額2兆ドル越え、米企業で3社目)の決算が、市場予想を上回ったことにより、東京市場でも半導体関連銘柄に、買い注文が集中したと言われています。
しかし、いまやこの分野におきましても韓国、台湾に後れを取る日本は、家電製品に使う半導体が主流で、韓国や台湾のスマホ用や、況や米国のAI(人工知能)向け画像処理装置(GPU)などの半導体供給技術には遠く及んでいないのが現実です。
いつの間にか抜かれていたのですね。
前回のブログにも書きましたがGDPはドイツにも抜かれ世界4位に転落し、一人当たりのGDPではもう韓国、台湾に肩を並べられています。

ですから株価がもとの水準に戻ったといっても、株価は実質的に企業業績を上げた結果でなくてはいけないのに、大手でも自社株買をして株価を上げたりで、経営をコンパクトにまとめて増益に転じたりしています。
また、日銀が市場に直接供給した資金(マネタリーベース)も当時の5、6倍(現在約673兆円)にまで達し、日銀所有のETF(上場投資信託)は株価の下支えで時価約60兆円にまで膨らんでいると言われています。
ゆがんだ株価でないといいなと願うばかりです。

           本日のボンドランチ
            二ノ牛祭のお土産

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