2022.08.29社長ブログ

顕在化

雨がしとしと降る日曜日の朝、濡れた舗道は今までの猛暑から開放されたかのように、静かに落ちついて、つやつやと照り、街路樹も緑が深まったようです。ほんの1~2日前までは、あの猛暑だったのに、さすがの太平洋高気圧も、大陸の冷たい高気圧におされ、南に退き始めたようです。その境界あたりにできる、秋雨前線により降る雨で、東京はクールダウン、朝晩はだいぶ楽になりだしました。

夏から秋へ、また夏へと戻りながらも日、一日と秋に向かうのでしょうが、今思えば、その変わり目の兆しが先週末あたりからあったように思われます。

先週の土曜日夕方、ストレッチに行く途中、さっと吹く風に促されるように後を振り向くと、新宿御苑のこんもりとした木々の上空は、もうすでに夏雲とも思えない、すじ状の雲が茜に染まって、秋の到来を予感させるものでした。こんな風景をみていると、何か、子供の頃と少しも変化していないように思えるのですが、今はまだ問題が顕在化していないだけで、j実は異常気象など地球温暖化は進んでいて、サステナビリティとは決して言えないところまできているのです。

さらに行けば、見慣れた古いビルが建替えられたのかと、一瞬見間違えたほどに変わっていました。よくよく見れば、2本のブルーネオンライトの装飾が施されていただけなのです。たったこれだけしか変わっていないのに、ガラッとビルの雰囲気は一変し、新しい世界ができていました。顕在化が早いですね。

それを撮ろうと街路樹に近づくと、その木の上の方から、セミの声が聞こえてきます。でも力強い暑さに対抗するようなうるさい鳴き声とは違って、少し元気がありません。

翌日もあのセミは雨の中、行く夏を惜しんで、まだ鳴いていたのでしょうか。でも午後には薄日も射してきました。夏の高気圧も「負けてたまるか」と、押返し頑張っているようです。

日経土曜日(8月27日)の夕刊は、NY株式市場で、26日ダウが前日比で1,008ドル(3%)安の3万2283ドルで引けたとトップで報道しています。

FRB(米連邦準備理事会)のパウエル議長のインフレ抑制対策で「やり遂げるまで続ける」、と述べた講演を受けての市場の反応です。

実は、市場は7月以降、堅調な米企業業績や消費者の期待インフレ率の低下などを受けて、楽観的なムードが漂っていたようです。それがパウエル議長の発言によって、外に追いやられて、株式市場も秋の冷たい高気圧に覆われ始めたのではないでしょうか。

これを受けて、26日の大阪取引所の夜間取引では、日経平均先物が26日終値に比べ490円下落しました。そこで今朝の日経平均株価が、480円安の28,161円で始まったのは、皆さんもご存知の通りです。

本日も小生のブログにアクセス頂き誠に有難うございます。

欧米のインフレ率は日本とは比較にならない程ですが、特に米国は前年と比べたCPI上昇率は8%以上と、物価上昇圧力は非常に強いものとなっています。

これは世界的な金融緩和によるもので、その資金をある程度改修するまでインフレは、止まらないのではと思っています。資金回収手段としては、中央銀行が国の発行する国債等を異常に購入せず、その負債に当たる資金を市場放出する量に制限をかけることと考えます。

現下の日本は引き続き、新型コロナ対策、物価対策、社会保障の充実、少子化対策と言っては、財政支出の大盤振る舞いをする一方、野党を中心に消費税の軽減や廃止が提案されています。加えて、日銀の超低金利政策は、継続されたままなのです。

日本は国としての債務残高がGDP比率で主要国の中では際立って高いのです。2010年:206%、2015年228%、2021年:257%と上昇を続けているのです。この比率が無限に上昇し続けることはあり得ないので、どこかで強制的かどうかは判りませんが調整されて来たのが歴史です。

日本の財政は、現在までのところ、まだ問題は顕在化していませんが、どこかできっちり調整しないと、地球温暖化と同様に、顕在化した時には手遅れとなってしまいます。このままでは、SDGsの基本となるサステナビリティを満足させることは到底できないのではないかと思っています。

本当は痛みを伴うことなので、お互い嫌なのですが、思い切った改革をしないと国が「財政破綻」してしまうかもしれません。例えば、身体的には糖尿病のように、すぐに顕在化しなくても、やがて致命的疾病の原因となるものであれば、早めの治療が何よりです。

本日のボンドランチ ご飯では隠しきれない顕在化した「ハンバーグ」弁当

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