2021.02.01社長ブログ

立春間近

都心でも一時雨から雪に変わるような、正に寒中といった寒い日の後、週末からはこよなく晴れる青空が続き、昨日もいつものさくら公園に、新聞・雑誌などからのスクラップを持ち込み、日向ぼっこに出かけました。
ベンチに腰掛けると、陽射しは明るさ強さとも以前にも増して、立春間近を思わせるものです。しかし、時折吹く風は冷たく強く、まだ、まだ冬が自己主張しています。公園には名前の通り桜の木があちこちにあるのですが、もう花の蕾も以前よりは大きく、色も変わったように思えます。しかも、花壇だけには春が既に来ているようで、菜の花はきわだって自慢げに咲いています。

こんな穏やかで、のんびりとしたようすからは、今が連日報道されている緊急事態宣言下にあるとはとても思われません。その緊急事態宣言も東京は本来であれば、この7日には終わるはずのものですが、一日あたりの感染者数は減少しつつあるものの、延長は不可避と新聞は伝えています。

また同紙面では、「米国の株式市場が揺れている」と報じています。SNSの一種レディットを使って、個人投資家が「敵」とみなしたファンドを倒そうと呼びかけ、応じた投資家たちが沸いてロビンフッドというスマホ証券を通して、お目当ての銘柄の株価を5倍以上にしてしまいました。ロビンフッドは一時的に制限をかけたものの空売りしていた富裕層や、機関投資家がつくるファンド勢に多額の損失を出させた事件でNY株式は乱高下したと報じています。

米国もコロナウイルスの感染拡大で失業率が急上昇となり、緩和マネーで救済するつもりが、株式市場にも大量の資金が流入して、株価はここのところ最高値を更新し、富裕層を更に富ませ格差は拡大していました。ファンドと敵対する呼びかけに応じたのは、貧富の差に不満を持つ個人投資家等だと新聞は言っています。
低所得者を救うための財政政策による金融緩和策が逆に金融市場を通じ、格差拡大に拍車を掛けてしまっているのも皮肉なものですね。

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本日も、小生のブログにアクセス頂きまして、ありがとうございます。

スクラップした記事の中で読んだのですが、国際決済銀行(BIS)が60ヵ国の通貨の強さを比べたレートで、ドルは低水準にあるそうです。確かにコロナ禍で世界各国共に、大量の資金供給を余儀なくされたわけですが、なかんずく米連邦準備理事会(FRB)は大量のドルを供給していて、例えば実勢レートは1ドル=0.81ユーロ、1ドル=6.42元、1ドル=103円となり、ドルは急落しているように書いてあります。

しかも均衡為替レート(政府債務や実質金利から算出)は対円では1ドル=97円(2020.7~9月)と云われています。
米ドルが低い理由を、政府債務の増大ペースが他国より速いことが響いているようです。
他国のことを云えない日本ですが、政府債務で市場に大量の資金供給をすれば当然、お金の価値は薄まり、下がります。

一方で、NY株式は先述の事件もあり、ダウ工業平均株価は3万ドル割れとなりましたが、まだまだ高い水準です。以前より言われている割高感は全く払拭されていません。
同調する日本株も同じことが云えると思います。実体経済と株価の間には大きな乖離がありそうです。
いずれ、このバブルとも言われる割高感は解消されるに違いないと思っています。2回のバブル崩壊を実体験してきた小生としても、十分それは理解しているつもりなのですが、いつ崩壊するかは誰にも判りません。また何をトリガーにして起こるかも判らないのですが、先述のような分断構造(貧富の差による不満)から生じるのかなと、今回のレディット事件のような報道に触れてそんなことを考えました。

個人投資家は自己判断と決断で、手仕舞いできますが、結果で勝負する機関投資家の宿命としては、株価が上がっている最中に、早目に降りたら批判を受けそうで、なかなか決断できないかもしれません。
株価の天井とは、その価格で次の投資家へ転売ができなくなったときにやってきます。
ではそれは何時か?
火のついた導火線みたいなもので、行き着くところまで行かないと判らないのかもしれません。

いつも、バブルは一気に幕を引くものです。
何が切っ掛けとなるかは判りません。日常のごく僅かな経済的変化でも注意して観ておく必要があると思うのですが……

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本日のボンドランチ
桜の花の下で、食べてみたいようなお弁当

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