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学校は間もなく夏休みに入りますので、皆様もご家族で外出を予定されているかもしれません。本日7月14日はペリー上陸記念日です。172年前の1853年7月8日、米国のマシュー・ペリー提督率いる黒船艦隊が江戸湾浦賀沖に来航しました。6日後の7月14日、ペリー提督の強い態度に屈した江戸幕府は、久里浜海岸に仮設の応接所を設けて上陸を許可し、フィルモア米国大統領の親書の受け取りに応じています。ペリー提督は日米の友好と通商を求め、米国の船舶が寄港できる港の指定を要求しました。当初は鎖国政策を押し通そうとした幕府も、時代の潮流には逆らえず、翌年3月31日、再び来航したペリー提督と横浜で日米和親条約(神奈川条約)を結び、下田、函館の2港を開港しています。横須賀市では毎年、久里浜ペリー祭をおこなっており、今年は8月2日に開催される予定です。
さて、大阪万博が開催中であり、夏休みにもたくさんの来場者が予想されますが、ペリーの日本上陸日と同日(1853年7月14日)、米国ではニューヨーク万国博覧会が開幕しました。翌年11月1日の閉幕までの来場者は110万人です。世界中の工業製品の展示と同時に、欧州諸国と比較して、まだ若い国家である米国の威信を誇示することを目的としています。この万博の目玉は、ガラスと鉄で建てられたニューヨーク水晶宮でしたが、他にも目を引く展示物がいくつかあり、そのひとつが、落下防止装置付きのエレベーターです。吊り上げたエレベーターの綱を切るデモンストレーションをおこなったところ、数インチしかエレベーターは落下しなかったとか。この発明をきっかけに、建築物の超高層化も可能になりました。
近年,建築技術の進歩により、ビルなどの高層化がすすむなか,移動手段であるエレベーターの輸送能力向上が重要な要素となっています。エレベーターの設置台数を増やせば、待ち時間が短縮され、輸送能力は向上しますが、建物の専有面積は狭くなり、収益性は悪化するでしょう。一般的なビルでは、エレベーターは地上階ロビーから出発するローカル方式という方法を採用しますが、超高層ビルなどにおいては、シャトルエレベーターを経由して目的階へ移動させるスカイロビー方式が増加傾向にあります。シャトルエレベーターとは、出発階と特定階(スカイロビー階)を直通しているエレベーターを指し、スカイロビー階よりも上にいきたい場合、乗り換えが必要になるものの、スカイロビー方式を採用することで、少ない面積で輸送能力を確保することが可能です。停止階数も少ないため、利用者がスムーズに高層階に到達することができます。
シャトルエレベーターはビルの高層化や多様化により、これからも設置される事例は増加していくと予想され、また、大容量化などによる輸送能力向上、乗り換えの効率化など、より一層スムーズで快適な移動が実現していくでしょう。弊社でも事業の拡大を図り、成長を遂げていくなかで、シャトルエレベーターを備えた超高層物件を所有する場面がやってくるかもしれません。