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間もなく6月に入りますが、毎年6月1日は気象記念日です。ちょうど150年前(1875年6月1日)、気象庁の前身となる東京気象台が赤坂葵町に設置され、気象観測と地震観測がはじまりました。これを記念して、1942年、記念日として制定されています。また、毎年6月は土砂災害防止月間です。6月に入ってくると、曇りや雨の多い梅雨の季節を迎えますが、この雨季には、地すべりや土砂災害が全国的に発生しやすくなります。そして、土砂災害防止月間の活動のひとつである、がけ崩れ防災週間は、梅雨を前にした6月初旬、国民の土砂災害への関心を高める目的で1973年に定められた啓発週間です。地球環境の変化で徐々に台風も大型化するなど、水害に伴う被害も増えてきています。特に洪水や土砂災害(がけ崩れ、土石流、地すべり)は、ほとんどの場合、あらかじめ危険な地域や場所が特定されており、自治体のホームページなどで近隣のハザードマップを確認しておくとよいでしょう。
さて、今週末の5月31日から6月4日は、七十二候(しちじゅうにこう、1年を72に分けた暦)の麦秋至(むぎのときいたる)です。初冬にまいた種が成長し、小麦を刈り入れる収穫期となった初夏の頃を麦秋(ばくしゅう)とも呼びます。もともと秋という言葉には、穀物が成熟した収穫の時期という意味があるようです。江戸時代に季語を解説した書物『滑稽雑談(こっけいぞうだん)』のなかにも、秋とは穀物が成熟する時期であり、麦においては実りの季節である初夏が秋といえるといったような解説がなされています。初夏は麦の秋であり、稲穂が頭を垂れる9~10月は米の秋といえるでしょう。
小麦といえば、パン、うどん、ケーキ、お好み焼き、唐揚げの衣など、普段から食べる食品の多くに使われる、生活に欠かせない食材であることはいうまでもありません。昭和初期には自給率が100%を超え、輸出していたこともありましたが、現在の自給率は15%程度です。小麦は乾燥を好み、湿気に弱い作物で、収穫前に長雨にあたってしまうと、品質が著しく低下してしまいます。実際のところ、曇雨天が多く観測され、梅雨の長雨災害となった1963年には収穫量が平年の半分程度まで激減し、農家の生産意欲の減退につながってしまいました。
小麦を含め、将来にわたって食料を安定的に供給するためには、継続的な輸入と適切な備蓄を組み合わせつつ、国内で生産できるものは、できる限り国内で生産することが重要です。食料・農業・農村基本法では、食料安全保障の確保を規定し、その定義を、良質な食料が合理的な価格で安定的に供給され、かつ、国民ひとりひとりがこれを入手できる状態としています。また、国民に対する食料の安定的な供給にあたって農業生産の基盤などの確保が重要であることに鑑み、国内への食料の供給に加え、海外への輸出を図ることで、農業及び食品産業の発展を通じた食料の供給能力の維持が図られなければならない旨を規定しています。
食料の安定供給について、弊社が直接的にお役に立てることがあるかといえば、現況では何もありません。今後の事業展開のなかで、何かお手伝いできる場面がないのか気に留めながら、日々の業務に取り組んで参ります。