2022.11.28社員ブログ

米国のビジネススクールでは必須科目・・・・

 本日もアイボンドブログをご覧いただきまして誠に有り難うございます。

 バブル景気がまさにはじまろうとしていた1986年11月27日、弊社は設立されました。昨日で設立36年となっています。2018年9月13日には株式上場も果たしました。皆様のご期待に応えられるよう、これからも時世を捉えた商品・サービスの提供に努めて参ります。

弊社設立の当時、成長し続ける多くの企業では、昼夜を分けずに猛烈に働くことが時代の流れとなり、誰もが会社の成長と自分の未来を当たり前のように重ね合わせていました。働けば働くほど給料も上がり、経済の成長こそが自分の幸せに最も重要な条件だと、多くの日本人が信じて疑わない時代だったといえるでしょう。しかし、バブル崩壊後に経済低迷が続き、2010年にはGDPで中国に抜かれて3位に転落してしまいました。失われた20年といわれた期間は30年になり、いまだに日本経済は長いトンネルを抜け出せないでいます。

日本人の幸福感も、昭和、平成、令和と、時代の変遷とともに若い世代を中心に大きく変わってきました。その背景には、社会が成熟し、グローバル化がすすみ、人々の価値観や生き方が多様化したこと、社会課題を取り巻く利害関係が複雑化したことがあります。これまでの社会では主に経済成長に主眼が置かれ、GDPなどの指標を追求することを優先し、経済合理性がないものは重要視されませんでした。その結果、貧困や格差は広がり、食糧不足や環境問題が深刻化するなど、弊害ともいうべき課題が次々と生まれ、無視できないレベルとなっています。

こうした状況下、企業の間で従業員のウェルビーイング(心身の健康や幸福)向上に取り組む動きが広がっており、これは、病気予防など健康対策にとどまらず、私生活の充実や働きがいの向上にも手を尽くす人事戦略とされているものです。幸福度の高い人は低い人に比べ、生産性や創造性が高く、欠勤率や離職率が低いことが複数の研究で分かっています。

ウェルビーイングの研究は心理学や経営学の分野で、ここ20~30年、急速に進歩してきました。この変化は日本であまり知られていませんが、米国のビジネススクールでは必須科目です。ウェルビーイング経営を実現すれば、従業員が生き生きと働き、優れた人材を引き寄せ、企業収益も高まるとの見方があります。また、人的資本経営の観点から、投資家の間でも注目が集まっています。人を成長させ、よりよい働き方をする従業員が多い会社は、投資に値するという考え方です。政府も人手不足解消のために生産性を高める必要があるとして人的資本経営を重視しています。ただ、本来あるべきアプローチは逆で、人は幸福を追求する権利をもち、ひとりひとりが幸せであれば、国も豊かになるはずです。

高度経済成長やバブル景気のころ、日本人は個々の幸せを犠牲にし過ぎていたのかもしれません。自己犠牲による売り上げ達成で短期的な成果は出るものの、長期的な成長にはそぐわないでしょう。従業員が幸せで互いに協力できる体制が整っていなければ、不測の事態には耐えられないにもかかわらず、制度が古いままの日本企業は数多く存在しています。

従業員が生き生き働く企業の特徴を端的にいうと、人間関係が密であること、従業員が仕事にやりがいをもっていることの2つになるとか。簡単な習慣や工夫で、従業員のやりがいや企業全体の生産性が向上した事例もありますので、弊社でも取り組めることは積極的に取り入れて参ります。

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