2021.11.22社員ブログ

将来、このような事態に遭遇するとは・・・・

本日もアイボンドブログをご覧いただきまして誠に有り難うございます。

今週土曜日の27日になりますと、弊社は設立35年を迎えることになります。バブル景気がまさにはじまろうとしていた1986年11月27日、弊社は誕生しました。マンション賃貸という地味な業態ではあるものの、堅実経営を貫いてきたこともあり、バブル景気崩壊やリーマンショックで不動産関連会社が次々と姿を消していくなか、今日まで事業を継続することができています。とはいえ、弊社も2018年9月13日に株式上場を果たしているわけですから、安定のみならず、成長性も示していかなければなりません。他社には真似のできない商品である『i-Bond』に磨きをかけ、成長の原動力として参ります。

バブル景気の最中には、ほとんどの人が、将来、このような事態に遭遇するとは思っていなかったでしょう。国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が今年8月に公表した報告書は、地球温暖化の原因が人間の活動にあると断定しました。また、気候を安定化させるためには、二酸化炭素など温室効果ガスの排出を速やかに、かつ大幅に削減して排出実質ゼロ(カーボンニュートラル)を達成すること、気温上昇を1.5℃に抑えることが必要であるとしています。

世界各国は気候変動対策を強化中であり、ドイツは2045年、日本、欧州連合(EU)、英国、米国は2050年、中国は2060年のカーボンニュートラル達成を法律や大統領令で定めました。どの国でも目標達成の手段として、カーボンプライシングの強化を検討しています。日本でも1月に菅義偉前首相が成長につながるカーボンプライシングに取り組んでいくことを宣言し、環境省や経済産業省で議論がなされました。

カーボンプライシングとは、炭素排出を見える化し、企業に排出に伴う費用負担を求める制度です。脱炭素化の実現にはエネルギー消費量の削減や、エネルギーの低炭素化を促す代替技術の導入が求められます。カーボンプライシングが導入されると、企業は支払いを回避するべく、炭素を削減するために必要なコストが炭素価格と等しくなる水準まで代替技術の導入をすすめるでしょう。カーボンプライシング導入で温室効果ガスの排出削減が深掘りされます。もっとも、まだ商用化されていない技術など高コストな対策については、カーボンプライシングだけでは普及しないので、補助金など別の施策も必要です。

カーボンプライシングには政府レベルや民間レベル、国連主導など様々な取り組みがありますが、

カーボンニュートラルの潮流を受け、民間セクターにおける自主的な活動も活発化しています。政府や民間が実施するクレジットメカニズムを活用し、自社の温室効果ガス削減目標の達成や新たな製品・サービスの展開につなげる企業も出てきました。また、社内で排出される温室効果ガスに独自の価格をつけ、低炭素・脱炭素技術関連投資の判断基準として活用するインターナルカーボンプライシング(社内炭素価格)に取り組む企業も目立ってきています。

2030年、日本は温暖化ガス排出を46%削減し、2050年には実質排出ゼロの目標達成に向け、カーボンプライシングの議論を加速する必要性が生じているところです。弊社でも動向を注視し、適切な対応を心がけて参ります。

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