2020.07.13社員ブログ

約6割がリピーター

本日もアイボンドブログをご覧いただきまして誠に有り難うございます。

7月も中旬となり、本来であれば、オリンピック・パラリンピックの開幕も迫り、日本中が期待に胸を膨らませていたはずです。海外からの観光客も街中で頻繁にみかけられたことでしょう。世界での新型コロナウイルス感染拡大という予想だにしない事態が起こってしまったわけですが、これを単なる危機に終わらせることなく、様々な分野での改革の契機に転換していかなければなりません。

1ヶ月ほど前、政府は2020年版の観光白書を閣議決定しました。観光白書は、最近の観光動向や観光がもたらす経済効果の分析を軸に、今後の施策などをまとめたもので、観光立国推進基本法に基づいて毎年国会に提出されます。

そのなかで紹介されている国連世界観光機関(UNWTO)発表の世界観光動向によると、2019年の国際観光客は前年比5400万人増の14億6100万人となり、過去最高を記録しました。2018年の外国人旅行者受入数ランキングでは、日本は3119万人で11位(アジア3位)、国際観光収入ランキングでは421億ドルで9位(アジア2位)に位置しています。また、2019年の訪日外国人客数は前年比2.2%増の3188万人となり、訪日外国人の旅行消費額は前年比6.5%増の4兆8135億円で過去最高を更新しました。2019年の出国日本人数も前年比5.9%増の2008万人と、こちらも過去最高です。

地方を訪問する訪日外国人客は年々増加し、2019年は1840万人となりました。2016年以降、地方が訪日外国人客数の増加を牽引しています。特に、ラグビーワールドカップ2019日本大会では、訪日外国人が地域経済に及ぼす効果を顕著に示し、大会期間中の主要出場国の外国人延べ宿泊者数は、地方で前年より大きく増加しました。また、訪日外国人客の約6割がリピーターで、東アジア4ヶ国(中国、韓国、台湾、香港)がその8割以上を占めています。香港や台湾は訪日10回以上というケースも少なくありません。リピーターほど地方を訪問する傾向がみられ、地方産品の購入者単価、購入率も高くなっています。

しかし、新型コロナウイルス感染拡大による入国制限により、2020年1~3月期の訪日外国人旅行消費額は41.6%減、4月の訪日外国人客数は99.9%減の2900人まで落ち込みました。同様に、影響は国内旅行についても大きく、旅行のキャンセルや外出自粛の影響を受け、観光需要は大きく減少し、関連産業に与えている影響は深刻です。2018年、2019年の観光白書では明記されていた「2020年に4000万人にする」という訪日外国人客数の数値目標の記載が今年はありません。観光庁では、状況が落ち着き次第、国内観光需要をまず喚起させていくとしていますが、成長分野であるインバウンドにも引き続き重点を置いていきます。国・地域ごとの収束を見極め、誘致可能となった国から、航空会社などとの共同広告の発信やインフルエンサーの招請を通して海外プロモーションを推進し、インバウンドの回復を図っていくようです。

さて、新型コロナウイルス感染拡大で苦境に立たされている人々を支援すべく、世界中でクラウドファンディングのプロジェクトが立ち上げられています。弊社で現在実施している不動産クラウドファンディングの仕組みを、将来起こり得る何らかの危機の場面で活用できる機会がやってきた際には、微力ながら、お役に立ちたいと考えています。

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