2025.09.22社員ブログ

こどもの居場所・・・・

 本日もアイボンドブログをご覧いただきまして誠に有り難うございます。

 明日は秋分の日。一年のなかで、昼と夜の長さがほぼ等しくなる日を、春は春分の日、秋は秋分の日と定めていますが、天文学に基づいて祝日を決定することは世界的にも珍しいようです。秋分の日は戦前、秋季皇霊祭(しゅうきこうれいさい)と呼ばれていました。歴代天皇と皇族の霊をまつる儀式を行う日でしたが、1948年、国民の祝日に関す法律により、「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」日として秋分の日に改名されています。いまや国民の生活に深く根づいている祝日であることはいうまでもありません。

 138年前の1887年9月22日、まだ福祉という概念すらなかった明治時代に、児童福祉の父といわれている石井十次(いしいじゅうじ)が、日本で初めて孤児院を岡山市に創設しています。倉敷の実業家である大原孫三郎(倉敷紡績、クラレ、中国銀行、中国電力などの社長を歴任)の協力を得ながら、十分な食事を与える満腹主義、こどもと個別に向き合う密室主義、保育士を中心にこども十数人が小さな家でともに生活をする家族主義など、先駆的な養護法で児童教育に取り組みました。現在は、ひ孫の児島草次郎氏が社会福祉法人石井記念友愛社理事長となって、こどもの居場所づくりなど、様々な福祉事業をおこなっています。

 一昨年12月、こどもの居場所づくりが重要な課題になっていることを背景に、「こどもの居場所づくりに関する指針」が策定されました。人間は社会的な動物であり、肯定的・開放的な関係のなかに自分の居場所をもつことは、自己肯定感に関わるなど、すべての人にとって、生きるうえで不可欠な要素といえるでしょう。居場所がないことは、人とのつながりが失われ、孤独・孤立と深く関係する重大な問題です。こどもは家庭を基盤とし、地域や学校において、安全・安心な環境の下、様々な大人や同年齢・異年齢のこども同士との関わりのなかで成長していきますが、社会構造や経済構造の変化により、こどもが居場所をもつことが難しくなっている状況にあります。地域のつながりの希薄化、少子化の進展によって、こども同士が遊び、育ち、学び合う機会が減少しており、こどもが地域コミュニティのなかで育つことが難しく、特に過疎化が進展する地方では、こうした傾向が一層懸念されているところです。このような構造変化は、地縁や血縁による子育てのサポートにも影響を及ぼしており、共働き家庭やひとり親家庭の増加とあいまって、家庭における子育ての孤立化も懸念されています。弊社の関連団体である公益財団法人マリオン財団では、こどもの居場所でもある児童養護施設などへの助成事業をおこなっています。

 さて、2016年1月、安倍晋三首相が国会で施政方針演説おこなった際、石井十次の言葉(以下の『』内)を引用し、十次のことが広く世間に知られるようになりました。
「日本で初めての孤児院を設立した石井十次は、児童福祉への挑戦に、その一身を捧げました。たくさんのこどもたちを立派に育て上げ、社会へと送り出しました。孤児がいれば救済する。天災のたびに、こどもの数は増えていきました。食べ物が底を尽き、何度も困窮しました。コレラが流行し、自らも生死の境を彷徨いました。しかし、いかなる困難に直面しても、決して諦めなかった。強い信念で、児童福祉への挑戦を続けました。『為せよ、屈するなかれ。時重なればその事必らず成らん』安倍内閣は諦めません。目標に向かって、諦めずにすすんでいきます。」

 弊社も強い信念をもって、困難に直面しても決して諦めず、挑戦を続けて参ります。

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