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一昨日は夏至。北半球では、年間で最も昼の時間が長くなる日です。夏至には、これから本格的な夏がはじまるという意味があります。冬至にかぼちゃを食べるような全国的な風習は、夏至にはほとんどありません。しかし地域によっては、特定のものを食べる習慣もありました。かつての関東平野には、米と小麦の両方をつくる農家が多く存在し、夏至を迎える頃に小麦の栽培と収穫を終え、夏至から数えて11日目にあたる半夏生(はんげしょう)が訪れる前に、田植えを終わらせていたそうです。この時期には、小麦粉で半夏生餅をつくって田んぼに供えた後、食べていました。現在でも関東地方をはじめ、奈良県など一部の地域で半夏生餅を食べる風習が残っています。
これから夏がはじまるとはいえ、関東地方はまだ梅雨の最中ですが、近年、日本では自治体から避難指示が発令されるほどの激しい大雨が、特に梅雨どきから夏にかけて頻繁に発生しているとこです。昨年の夏は雷を伴った集中豪雨も多く、晴天だったものが急に雲行きが怪しくなり、突如としてゲリラ豪雨に見舞われるケースもありました。気象庁の発表によると、大雨の発生数は増加傾向にあり、強度が強い雨になるほど増加率も大きくなっています。1976~2023年の降水量をみると、1時間の降水量が80mm以上あるいは3時間の降水量が150mm以上、日降水量が300mm以上といった強度の強い雨の頻度は、最近10年間において1980年頃の約2倍にも増加しました。
集中豪雨が危険なのは、いうまでもなく、激しい雨が局所的に降り続くことによって、河川の氾濫や土砂崩れが起こってしまうからです。また、都心では地下鉄の駅が浸水したり、マンホールの蓋が外れ、水があふれ出すといった被害も生じてしまいます。そして、これまで豪雨災害の少なかった東北地方も、一昨年に続き、昨年も深刻な被害を受けました。7月24日から26日までの豪雨では、山形県の各所で24時間に40mm近い降水量を記録し、同県の平年の7月の降水量と比べると、その倍近い雨がたった1日で降ったことになります。地球温暖化によって大雨が増えるのは、気温が高くなることで、大気中に含まれる水蒸気の量が増えるからです。こうした豪雨災害は日本だけでなく、東南アジア、欧州など、世界各地で深刻化しています。
地球温暖化に伴う気候変動は国境を越えて社会、経済、人々の生活に影響を及ぼす問題であり、国際社会が一丸となって取り組むべきものです。世界的な気候変動対策を議論する場である国連気候変動枠組条約(UNFCCC)の第21回締約国会議(COP21、2015年開催)ではパリ協定が採択され、世界共通の長期目標が打ち出されています。不動産業を営む弊社においても、日々の事業活動をすすめていくなかで、どのような取り組みが実行可能なのか、考え続けて参ります。