2021.09.27

社員ブログ

変化のための変化・・・・

本日もアイボンドブログをご覧いただきまして誠に有り難うございます。

9月も残すところ本日を含めてあと4日となりました。弊社の事業年度は10月1日から翌年9月30日までとなっており、第35期が間もなく終わろうとしています。バブル景気がまさにはじまろうとしていた1986(昭和61)年11月27日、弊社は設立されました。2度の大きなバブル崩壊を乗り越え、現在に至っています。ただ、単に歴史が長いからといって、それは必ずしも企業の持続可能性を担保するわけではありません。大事なのは、時代の節目に合わせ、ビジネスモデルを適合する形に変化させていくことでしょう。四半世紀近く前の1997年に発行された書籍(『The Living CompanyHabits for Survival in a Turbulent Business Environment』)ですが、参考になる内容となっておりますので、少しご紹介します。

著者は石油メジャーであるRoyal Dutch Shell(以下、シェル社)の当時の幹部社員、アリー・D・グース氏です。企業を生物とみなし、生きている企業が激動するビジネス環境を生き抜く習慣を描こうとしました。石油資源の有限性を憂慮し、資源枯渇後も生き抜く力を模索した彼は、当時から脱炭素がいずれ地球規模の課題になることに気づいています。シェル社で父子2代合わせて65年間勤務し、経理担当職員から同社の上席副社長まで上り詰め、執筆当時は英国本社とオランダ本社の経営企画コーディネーターを務めていました。1970年代の石油危機後、石油埋蔵量が枯渇したときの自社の行く末を案じ、世界の数多くの長寿企業の特徴を包括的に調査するプロジェクトを立ち上げています。調査した企業のなかには、江戸時代から存続する日本企業も含まれていたそうです。調査の結果、一世紀以上続くグローバル企業には次の4つの特徴が共通していることを発見しました。なお、2.の自己同一性とは、例えば、「自分は○○の専門家だ」というように、会社とは独立して、自分がどのような仕事をしているのかを中心に自己定義をすることです。

1.事業環境の変化についての鋭い気づき

2.組織としての強い連帯性と自己同一性

3.エコロジーへの寛容の精神及び社内外と建設的に連携する分権化組織

4.企業の成長・進化を担保する保守的な財務方針

グース氏は生物学にも深い興味をもち、持続可能性ある企業の特徴を発見するときにも、環境の変化に適応しながら進化する生物の逞しさに多くのヒントを見出しています。企業は利益を稼ぐマシーンではなく、環境の変化に応じて生き方を変えるべき生き物であるから、変化を読み、変化に対応することが長寿企業への第一条件です。では、経営者が事業環境の変化に気づくのが遅い、あるいは、気づいても適切に対応するのが遅れてしまうのはどうしてでしょうか。単に環境の変化を予測できないからではありません。人間は変化のための変化に抵抗感をもち、痛みを伴う危機に遭遇してはじめて渋々変わるからです。危機が身近に迫るまで認識しない、経験したことしかみようとしない、感情的にみたくないものはみないというのは、既に認知心理学の定理にもなっており、経営者にもあてはまるものです。

20世紀の終わりに高度成長が終わり、21世紀の初めに金融危機を経験したころ、豊かさの主役はモノからサービスへ変わりました。そのとき、ハード型からソフト型にビジネスモデルを転換した情報関連企業は少なくありません。一方で、化石燃料文明が終わりかけていることに気づいたエネルギー関連企業はどれだけあったのでしょうか。水素エネルギーが化石燃料に代替することを予測した経営者もいましたが、日本でもほとんどの企業が変化を認識し、対応しなければ存続できないことを渋々認めたのは、つい最近のことです。

 さて、弊社が中核としている不動産賃貸業でも、変化に柔軟に対応していかなければなりません。一部の超大手財閥系企業は別として、単に不動産を所有して貸しているだけでは、持続可能性のある企業にはなれないでしょう。弊社でも2度にわたり、痛みを伴う大きなバブル崩壊を経験して変化せざるを得ませんでした。変化のための変化を恐れることなく、業界の長寿企業として社会に認められるよう、努力を重ねて参ります。

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