2020.02.19

専門家・著名人

<連載① 第5回>手取り給料25万円からの家計戦略...お金が貯まる「理想の支出割合」とは?

<連載① 第5回>

手取り給料25万円からの家計戦略...お金が貯まる「理想の支出割合」とは?

みなさんはお金を増やしたいですか? 「老後に最低でも2,000万円必要...」などとメディアに煽られ続けると、まだまだ若くてずっと先のことだとしても、「に、2,000万て...」と不安になってしまいますよね。「私は月に手取り25万円しかなく、しかも東京暮らしだから、2,000万円なんて無理っ!」と諦めモードになってしまう前に、FPの筆者が、手取り25万円で首都圏暮らしでも「月5万円」を捻出して、「預貯金ではなく増やす」ことができる方法を伝授します。

「お金を貯めている人」になるための家計管理

まず、自分の家計が「収入−支出=プラス」の黒字家計になっているか確認しましょう。

プラスにするには、

  1. 収入を増やす
  2. 支出を減らす

のどちらかかしかありません。長期的には収入を増やすことに注力はしたいのですが、まず整えるのは支出です。

お金を貯めている人は「何にお金を使っているか」を分析・把握して費目ごとに予算化しています。支出の費目別に予算を設定し、その予算内でお金を管理できていれば、赤字家計になることはありません。

支出別にレシートを分ける、家計簿(家計簿アプリ)を使うなどして、毎月どんな出費がいくらあるのかを調べましょう。1円単位で数字を合わせる必要はありません。大まかに把握すれば結構です。そのうえで、理想の支出割合と比べます。

理想の支出割合は家族構成などによっても多少変わります。たとえば、首都圏に住む独身、手取り給料25万円であれば、次のようなイメージです。

首都圏独身手取り25万円の場合
出所)著者作成

実家暮らしをしている場合は、住居費がかからないこともあるでしょう。
その場合は、消費・浪費を増やすのではなく、毎月の貯蓄額を増やしたり、自己投資を増やしたりすることを意識してください。

理想の支出割合にならない...「固定費」の見直しが有効なワケ

次に、支出を見直していきます。

明らかに多すぎる支出があるならばわかりやすいでしょうが、そうした支出がないとしたら、あなたなら何から削りますか? 上の表から選んでみてください。

食費、日用雑貨費、美容・服飾費、交際費、お小遣い・趣味、教育・教養を選択してしまった方は要注意。これらは変動費といって、毎月金額が変わる費用です。もちろん、やりくりができないわけではないのですが、節約の効果が出にくく、ストレスの貯まる支出といえます。また、教育・教養の費用など、自己投資をなくしてしまうと、スキルアップもできなくなってしまいます。

それに対して、住居費、水道・光熱費、通信費、保険料を選んだ方は正解です。これらは固定費といって、毎月決まった金額がかかる費用です。固定費を見直せば、その効果はその後ずっと続くことになります。つまり、確実に毎月の貯蓄額を増やせるわけです。

節約を行う場合は、効果の高い順に行うのが鉄則。まず固定費、次に変動費を見直していきましょう。無駄づかいが見つかれば、その支出も減らすようにしてください。

お金を貯める...まずは「給料6カ月分」の預貯金を目標に!

資産を守り、増やしていくために投資が必要なことはすでにお話ししました。しかし、だからといって預貯金がまったくないのに投資をするのはよくありません。普段の生活は大丈夫だったとしても、臨時の事態に対応できなくなってしまうからです。

また、資産運用には元本保証がありません。増える一方で、減る可能性もあります。もしも減ってしまったときにお金の余裕がないと、生活が苦しく感じられるかもしれません。

ですから、投資をする前に、最低6カ月分は余裕資金として確保してください。毎月の給料が振り込まれたら、先にいつでも使えるだけのお金を確保することを徹底しましょう。

「収入−支出」で余ったお金を預貯金に置いておこうとすると、気づかずに預貯金分を使ってしまったり、「今回だけは特別で」などといって甘えてしまったりするかもしれません。これでは思うように預貯金はできません。ですから、先に「収入-預貯金」をして、残りのお金で支出をまかなうのです。こうすれば、あとは予算内で生活するだけで余裕資金として置いておくことが可能です。

預貯金しながら、少額からでも投資もスタートしよう

給料の6カ月分が貯まるまでは、すべて預貯金でもいいのですが、それだと資産形成・資産運用のスタートまでに年単位の時間がかかってしまうことになるでしょう。そこで、預貯金に慣れ、お金が貯まる感覚がわかってきたら、ほんの少しだけ投資をしてみてはいかがでしょうか。

今や投資は少額からでもスタートできる時代です。
例えば、給料の6カ月分が貯まるまでは、月5000円はお金を増やすことに回し、4万5000円は預貯金に回していくといった具合です。

給料の6カ月分が貯まったら、いよいよ本格的な投資のスタートになります。
人によっては、毎月5万円を全て投資に回す人もいるでしょうし、毎月2万円は投資、3万円は預貯金というバランスにする人もいるでしょう。 目標金額と投資期間を改めて思い出して、それが達成できる商品に投資していきましょう。

家計の見直しから、投資するにあたって必要なお金を用意する方法までお話ししてきました。収入が増え、投資の利益がでることはもちろんいいことなのですが、お金をきちんと貯めるには、家計の支出を見直しておくことが大切です。ぜひ貯まる家計にしたうえで、預貯金、そして投資をスタートさせてください。行動するか否かで、人生が変わってくるはずです。

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頼藤先生

頼藤 太希

(株)Money&You代表取締役/マネーコンサルタント

慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生保にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に(株)Money&Youを創業し、現職へ。女性のための、一生涯の「お金の相談パートナー」が見つかる場『FP Cafe』を運営。メディアなどで投資に関するコラム執筆、書籍の執筆・監修、講演など日本人のマネーリテラシー向上に努めている。著書は「やってみたらこんなにおトク! 税制優遇のおいしいいただき方」(きんざい)、「税金を減らしてお金持ちになるすごい!方法」(河出書房新社)など多数。日本証券アナリスト協会検定会員。ファイナンシャルプランナー(AFP)。
twitter→@yorifujitaiki

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