2019.07.01

社員ブログ

見慣れたいつもの光景でも・・・・

早いもので2019年も半分が過ぎ、令和の時代も3ヶ月目に入っております。

諸説あるようですが、紀元前776年の今日7月1日に、古代ギリシャで第1回目の
オリンピックが開催されたとか。

来年の東京オリンピック開幕日(2020年7月24日)まで400日を切り、
あと389日となりました。

開催国ではインバウンド需要が期待できます。
政府の2020年と2030年の目標は年間インバウンド客数で
それぞれ4000万人、6000万人、同じくインバウンドによる年間旅行消費額で
8兆円、15兆円です。これから長期間にわたり、国策としてインバウンドを
推進していくことになります。政府の目論見通りに計画がすすんでいくのか、
注目されるところです。

日本政府観光局によりますと、2019年に入ってもインバウンド客数は順調に
伸びてはいるものの、観光公害が取り沙汰されるほど過度に集中する地域がある一方で、
外国人の姿をまったくみかけることのない地域もまだたくさんあるとか。

こうした明暗こそ、今日の日本のインバウンドの大きな課題といえるのかもしれません。
本来、インバウンドを必要としているのは、海外からみて無名の地域のはずです。
では、どうしたら外国人に無名の地域の存在を気づかせることができるのでしょうか。

例えば、これはすでに広く指摘されていることですが、それぞれの地域における
SNS映えするような観光資源の発掘が課題解決の手がかりになっています。

現在、そのひとつとされているのが、雲海といわれているものです。
山や飛行機など高度の高い場所から見降ろすと雲が海のように拡がる光景をみることができます。

雲の発生状況はそのときどきによって変わることから、同じ表情を二度とみせることのない
一期一会の出逢いが、多くの外国人を魅了しています。放射冷却などいくつかの条件が
揃って初めて発生する自然現象です。

古来の神秘的な仙境のイメージと重なることもあって、特に外国人のなかでも中国人に
魅力的に映る雲海の光景ですが、地域の観光資源として各国の外国人から認められるためには、
日本ならではの特色や価値観が備わっていなければなりません。

果たしてそのような雲海とはどのようなものでしょうか。

具体的な事例としてあげられるのが、日本の代表的な雲海スポットである
星野リゾートトマムの雲海テラスです。同施設のホームページでは、
雲海テラスの誕生について以下のように記されています。

「2005年初夏のある朝、スキー場の山頂付近でゴンドラのメンテナンスに
あたっていると眼下に雲海が広がっていた。大好きな光景であったが、地元で生まれ育った
スタッフにとってそれは見慣れたいつもの風景でもあった。だから普段ならちらりと
見ればそれで終わり。だが、この日は頭の中をお客様が喜ぶ姿がよぎった。
『お客様にも、この眺めをぜひ見せたいなぁ。ここでおいしいコーヒーを
飲んでくつろいでほしいなぁ。』何気ない一言だった。雲海は山麓から見ると、
頭上に雲がかかっているようにしか見えない。雲よりも上に登らなければ、
雲海の美しさは分からない。曇り空を見たお客様が本当に頂上まで来てくれるのかという声もあったが、
ほとんどのスタッフはこのアイデアに賛同した。」

その後、前身となる早朝カフェのテスト営業をはじめたところ、続々と観光客が現れたとか。

ここで着目したいのは、地元で生まれ育ったスタッフにとって、雲海は見慣れたいつもの風景でも
あったというところです。つまり、地元の人間にとっては特別なことではなくても、
外からやってくる人々にとって価値があれば、魅力的な観光資源になり、誘客の可能性を秘めています。

ですから、海外からの観光客がまだ訪れていない地域は、彼らにとっての価値を
強く意識しなければなりません。日本にはまだ外国人観光客が訪れていない地域がたくさんあり、
こうした地域ではインバウンド誘客を打ち出す方向性と地元の認識が必ずしも合っておらず、
迷走しているケースも少なくないでしょう。

発想を転換すれば、見慣れたいつもの光景でもキラーコンテンツに。これはいかなるビジネスに
おいても共通する考え方ではないでしょうか。弊社でも業界の慣習にとらわれることなく、
柔軟な発想に基づいて事業を展開して参ります。

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