2019.05.13

社員ブログ

前のお客様からの贈り物

政府が1000円、5000円、1万円の新紙幣を2024年度に流通させると
公表してから1ヶ月ほど経過しました。

最新技術で偽造防止を強化していくことで、より安全な決済を目指していきます。

その一方で、政府は、2025年(当初の2027年を2年前倒し)に
現金を用いないキャッシュレス決済の比率を欧米並みの40%に、
将来的には80%に引き上げる方針も掲げており、実際のところ、紙幣の刷新にあたり、
キャッシュレス化を促すには1万円札を廃止すべきであるとの意見も一部の有識者
からありました。とはいえ、いまだ現金主義が根強い日本では混乱を招きかねないという理由もあり、
見送られたようです。

経済の効率性を考えると、キャッシュレス化の流れを止めることは難しく、
世界的に現金の保有や利用が減っていくなか、日本でもいずれ現金が
使われなくなっていくのでしょう。

今回が実質的に最後の紙幣刷新になる可能性も、あながち否定できません。
海外では現金取引を維持するのに膨大な社会的コストが生じていることに着目し、
法定通貨のデジタル化によるコスト削減効果や電子通貨の設計方法について、
既に議論がはじまっています。少子高齢化がすすむ日本においても、
キャッシュレス化は人手不足解消や業務効率化に対する解決策としてのみならず、
ビッグデータ分析による新産業の創出、寄付行為の浸透といった点でも期待が寄せられているところです。


さて、こちらは別の意味でキャッシュレスといえるでしょう。

この飲食店ではメニューに値段がありません。請求書に表示されるのは0円の文字と、
「あなたの食事は、前のお客様からの贈り物です。このギフトを次につなげるために、
あなたの後で食事をされるお客様のために恩送り(Pay it forward)することもできます。」という文章です。

このお店はカルマキッチンと呼ばれています。
世界で初めてオープンしたのは2007年3月31日。ギフトエコノミーの種を
まきたいとの思いから、数人のボランティアが米国ではじめました。

それ以来、多くの共感を呼び、世界中に広がっています。
ギフトエコノミーとは、モノやサービスが無条件に与えられる仕組みをいいます。
つまり、コミュニティのなかでギフト(贈り物)が人から人へと循環する
経済システムのことで、そこではつながりや結びつきが強まります。

その根幹にあるのは、消費から貢献へ、取引から信頼へ、不足から充足へ、
孤立からコミュニティへ、という考え方です。カルマキッチンはボランティアで
運営され、報酬を受けることなく自分の時間を費やして他人のために働き、
その過程で無私無欲、寛大さ、優しさといったそれぞれの理想を追求しています。
ボランティアの本業は経営者、会社員、教師、芸術家、医者、主婦、学生、エンジニアなど様々です。

カルマキッチンで提供されるすべての料理はゲストへの純粋な贈り物となっており、
ゲストは2つの方法でこの贈り物を循環させることができます。
ひとつは、カルマキッチンで食事をすることにより、ボランティアにサービスする機会を
提供すること。もうひとつは、贈り物の連鎖を続けられるよう、
次のゲストのために寄付をすることです。


ただし、それは決して無理強いではなく、お誘いという形なので、
金額のプレッシャーをかけられることもありません。また、ゲストとして食事を
するだけでなく、ボランティアとして働いてコミュニティへの関わりを深めることや、
友人にカルマキッチンのことを伝えてギフトエコノミーの考え方を広める手助けを
することも歓迎されています。日本では2012年、東京ではじまりました。

弊社でも将来、どういった形になるのかわかりませんが、
ギフトエコノミーに関与していきたいと思っています。

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